花粉症

どうもついにアメリカでも花粉症を発症するようになったようだ。

アメリカに移住してから花粉症は劇的に改善した。東京に住んでいたときは毎年春は目の痒さがすごくて涙が出過ぎて、寝ている間の涙からたまった目脂で朝起きたら目が物理的に開かなかったこともあるぐらいのものだったけれど、アメリカではそういうことは全く起きなかった。もちろん目に何かを感じ取れるぐらいのことはあるし、多少のくしゃみとかはあるけれど、ほとんどないと言ってもいいぐらいの改善度合いだった。

それが数日前からどうにも鼻水が出るようになってきた。それも透明で水っぽい鼻水が自然に垂れてくるような感じ。痰も絡むし、くしゃみの頻度が高すぎる。風邪というよりは花粉症ぽい症状に思える。ただ日本で自分が体験していたような目の痒みは(まだ?)ない。

それで試しにと思って薬局でAllegraを買ってきて飲んでみたところ症状が劇的に改善したので、これはまあ花粉症ということでしょう。渡米して10年以上が過ぎ、ついに発症するようになってきたものだろうか(それとも今年は雨がやたらと多いので通常とは何かが異なり、自分の反応する花粉量が例年よりずっと多いのかもしれない)。目が痒くないのは幸いだし、相対的な症状は日本でのそれと比べれば全く大したことはないのだが(Allegraのめば大丈夫だし)、花粉症になってしまったなあという詠嘆はあるのだった。

ああ花粉症よ。私の人生にどこまでついてくるというのか。

ところで心底どうでもいいネタだけど、スタニスワフ・レムに『枯草熱』というかっこいいタイトルの小説があり、かっこいいなと思って読んでみたところタイトルの枯草熱というのはhay feverの訳つまり花粉症のことでずっこける、というSFファンあるあるネタがある。自分もそうやってずっこけたクチである。

この『枯草熱』、タイトルと出だしはかっこいいが中身はそれほど面白くはない。ただこの中に「1kmの先の板に打ち付けられた釘を狙い撃ちできる射手はいない。だが空から雨が降れば板の釘が濡れないということはない」といった趣旨の例え話が出てきてなんだかめちゃくちゃかっこいいなとは思っていて記憶に残っている。いつかどこかで使えたらいいなと思っているがついぞ使えたことはない。

という花粉症ネタでした。