最近読んだまんが

This entry was posted by on Sunday, 2 August, 2009

なかせよしみ『でもくらちゃん』

出茂倉家には双子の姉妹がいました。ふたりはそれぞれ結婚してそれぞれ双子を生み、四人はそれぞれ三つ子を……というわけでそっくり同じに揃った12人の子供たちのおはなし。同人誌として活動していたものからより抜きされたのだとか。エピソードによってページ数がまちまちだったり、出茂倉家の説明があったりなかったりするのもそれが原因かな。おれはこういう同人誌は基本的に見ないので全く知りませんでしたがその筋では有名なのだとか。リュウコミックス、全部は見てないけど結構はずれが少ない印象があります。先日紹介した『第七女子会彷徨』もリュウ。

山田芳裕『へうげもの』[9]

あるいは、千利休の切腹によって終わりを迎えるのかとさえ思っていました。それぐらい存在感のあった陰の主役、千利休の死。首を抱える古田織部の絵は圧巻です。ちなみに利休の介錯人は蒔田淡路守であるらしく(異説もあるようだが)古田織部というのは独自の展開。もちろん独自の展開が非常に多いのはわかっていつつも、最近の自分の戦国時代観はこのまんがにずいぶんと影響されてる気がします。本能寺の変じゃ本能寺は大爆発したような気がするんじゃよー。それもまた絵の力ではないかと思われます。

三島衛里子『高校球児ザワさん』[2]

相変わらずのノリ。基本的にやっぱ観察まんがなんだよなーと思いました。電車に乗り合わせたサラリーマンが主人公達を見ながら高校時代のことを回想したり、徹夜明けの大学生が友情について考えてたり。ザワさんは主人公だけど、したがって基本的にほとんどずっと観察対象だからあんまりしゃべらないし、しゃべっても自分の事を詳らかにしない。そういうのを見ながら、視点人物がいろいろ思うっていうパターンなんだよなと。で、この2巻には「連載前の読み切り」というやつが載っていて、いくつかのエピソードはアップデートされて1巻に掲載されていたりするので読んで比較するのは面白いかもだけど、そういうわけでわたしが今の視点から読んで一番違和感があったのはハムの話。これだけザワさんの内面がわりとしっかり描かれるんですね。こちらの方向に進んでいれば、また違ったまんがになっていたかも(ただ、それで面白くなったかはよく分からない)。それはそれとして、留守電無限再生の回がおかしかった。

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