計算機じゃなくコンピュータ

This entry was posted by on Monday, 19 November, 2007

フランスの「人間計算機」、200桁の数字の13乗根の暗算で72.438秒の世界記録

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「人間計算機」のあだ名を持つまでになったが、自分では「人間コンピュータ」というあだ名の方がもっと正確だと思う、と珍しく笑顔を見せた。

ええっ、どう違うのよ!?

いや calculator (計算)と computer (計算)の違いだろうな、というくらいは察しがつきますが……。

この記事のもととなった文章はうまく発見できなかったのだが、http://observer.guardian.co.uk/magazine/story/0,,2206909,00.htmlとかを見るに、やはり「Human Calculator」というのが彼の渾名のようで、やはりそんなところなのだろうが。

それにしても、13乗根というのはさすがにどう計算すればいいのかすらわかりません。概算から近似していく方法くらいしか思いつかないけど、それでは速い遅い以前に「最初の桁」と「最後の桁」はわからないはずなのでその手法ではないのかなあ。ただ、ぼくらでも平方根の一番下の桁の値はわりとすぐ候補が出るわけで、同じように端の数値だけ別プロセスであらかじめ計算しておき、得られた数値を途中の計算に制約をかけたり検算に利用したりするのかなあ。

4 Responses to “計算機じゃなくコンピュータ”

  1. koguro

    200桁の数字は、2396232838850303**13(≒8.59e200)だと思うのですが、最初の桁は対数をとることで、2ということはわかります(2,3の常用対数を覚えておく必要がありますが)。あと、1~9の13乗の末尾の桁は元の数になる性質があるので、末尾の桁も3ということがわかります。あとは、想像もつきませんが下の桁から答えを追い込んでいったんでしょうか(末尾の桁がわかれば、次は12乗根の計算になるので)。ただ、ここまで来ると暗算では絶対無理ですけど。

  2. koguro

    あっ、12乗根なんてうそでした。(10x+3)^13の展開形を考えればなんとか次の桁も求められそう(やっぱり、暗算じゃ無理ですけど)。あとは、(100x+y)^13, (1000x+y)^13, …といった感じで求めていったのかな。

  3. shiro

    原文はこれですかね:S’il a gagné le surnom de “calculator”, il estime, en affichant un rare sourire, que celui d’”ordinateur humain” serait plus approprié.
    (http://www.avmaroc.com/actualite/nouveau-record-a109009.html)

    calculatorは英語だから、仏語のcomputerにあたるordinateurの方がいい、というわけじゃないか。仏語の中で敢えてcalculatorと言った時にどういうニュアンスになるのかわからないですね。

  4. 向井

    >shiroさん
    ありがとうございます。なるほど、仏語で探さねばならないということを失念していました。しかし、そうするとニュアンスはわたしもわかりません。
    >koguroさん
    なるほど確かに最上位なら対数で求めればいいですね。「あいだの数字が難しい」という発言からして、そのアルゴリズムはありそうな気もします。