高慢と偏見とゾンビ、二見文庫で翻訳の件

This entry was posted by on Wednesday, 2 December, 2009

ちょっと出遅れた感じがあるが、あの『高慢と偏見とゾンビたち』が二見文庫で翻訳されるらしいと聞いて期待している俺です。

これがいかな書籍かというと、もちろんジェーン・オースティンの『高慢と偏見』をベースにゾンビものにアレンジした作品。ところがそのアレンジ方法はただごとではなく、基本的にはジェーン・オースティンの文章をそのまま使い、ところどころに文章を挟み込み、改変することで全体として整合しつつゾンビものに仕立て上げているのだという。というわけで著者クレジットも「ジェーン・オースティンとセス・グラハム=スミス」という次第。著作権の切れた文学を使った新手の芸術作品かキワモノか、といった具合なわけで興味がソソられますよね。ちなみに発売時はNew York Timesのベストセラーランキング入りしたりamazonで11位だったりと好評なようで、便乗したような企画の本も出てきたりしている模様。

出たのは今年の4月ですから、ほとんど出てすぐぐらいに訳し始めていたんでしょうか。いや、ありがたいこってす。

ところで、この本としてのいでたちからすると気になるのは「元訳に何を使うのか!?」というところでありましょう。底本を改変するというところがキモの本なんだし……ただ、聞いた話ではオースティンの部分も底本を使うのではなく同一訳者が訳したのだそうだ。それっていいのか?と直感的に感じてしまったが、冷静になって考えてみると、翻訳でも底本を用意する必要があるのかどうかはよくわからない。

とりあえず来年の1月までに、元を読んだ方がいいんですかねぇ。おれ、オースティンは一冊も読んだことがないです。

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