indexingが止まらない

This entry was posted by on Saturday, 7 April, 2007

Google Desktop の indexing は終わらないので、いったん削除してしまった。終わらないというか、基本的に監視をしていて新しいファイルが増えたらインデックスに追加しているステートに移行したのだろう。ロードアベレージもさして高くはないのだが、しかし不思議なことに様々なことのレスポンスが格段に悪くなった。たとえばプロセス(アクティブなウィンドウ)の切り替えや、シェルからのコマンド発行、タブ補完なんかのコストが高い。

なんとなく印象としてはディスクアクセス(というかIO?)が非常にしんどそうな印象で、そうなるとけっこうつらい。 indexing がディスクアクセスをわりと握っているからじゃないかと邪推するのだが……まあでもそれだけじゃウィンドウ切り替えが重い理由はよくわからないので、違うかもしれないけれど。

しかしまあ、 Spotlight は強いよな。まさしくOSに組込まれていることの強みだ。CDを差し込んだらそっちの内容も検索に上がってくるのは反則技に近いと思ったなー。

ただし個人的には Spotlight にあまり信頼を置いていなくて、それはなぜかというと Mail をちょっと使っていて、あるはずのメールが検索から出てこないというケースがあまりにも多くて、実用上の問題を感じたため。理由はよくわからなくて、そういうことを言っている人はほとんどいないのでこれも何かほかの問題なのかもしれないが、あんまり追求していないというか、よくわからない。 IMAP サーバに2つ繋ぐというあまり使っている人がいなさそうな構成なのだけれど、でもメールじたいはちゃんとローカルにもってきてるからねえ。

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蘇部健一『ふつうの学校』

This entry was posted by on Saturday, 7 April, 2007

蘇部健一といえば『六枚のとんかつ』で話題になったミステリ作家だが、本書は講談社青い鳥文庫。つまりは児童文学。いわゆるジュブナイル。どういう事情か知らないが、彼にジュブナイルを書かせようとした編集者は英断ないしは早まった真似をしたものだと思う。

基本的には「学校に赴任してきた先生がまるっきり型破りのデタラメな先生で……」という展開のお話で、であれば普通その先生は実はすごい先生であったり、本当は生徒のことを考えていたり、するのであるがそこは蘇部健一、そういうことはこれっぽっちもない。一見だめだが(ちょっとスルドイところは見せるものの)実はやっぱりだめ、というセンセイなのであった。無茶苦茶なことを言うけど実は筋が通っている、のではなくて、無茶苦茶に聞こえるけどよくよく考えてもやっぱり無茶、みたいなことしか言わない。

出自を気にしているのか編集者の注文なのか、いちおうミステリっぽいエピソードも挟みつつ、でもやっぱり先生は探偵役などではなかったりとか。

という構成もなかなか妙なのだが、そこはそれ、蘇部健一はそれだけの男ではない。

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「先生、キリヤマ隊長って、だれですか?」 >

教室のどこからか声があがった。 >

「『ウルトラセブン』に出てくるキリヤマ隊長にきまっているだろうッ。おまえら、そんなことも知らないのか!?」 >

「知るわけないじゃないですかーッ。」 >

ぼくは、知っていた。

だの、

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「そうだ、たしかに、さっきちらっと画面に映っていたのは『エマニエル夫人』じゃなくて、『続・エマニエル夫人』だった。だからおれは、テープにラベルをはらなかったんだ。」 >

「えっ、『エマニエル夫人』のビデオはたいせつで、『続・エマニエル夫人』のビデオはたいせつじゃないと言うんですか?」 >

どちらかというと『続・エマニエル夫人』のほうを高く評価していたぼくは、先生に抗議した。 >

「いや、『続・エマニエル夫人』のほうは、シルビア・クリステルの吹き替えを小原乃梨子がやってたんでな。」 >

「小原乃梨子って、『ドラえもん』ののび太の声をやってる人でしょう?」 >

「ああ。だから、肝心のエマニエル夫人のベッド・シーンで、なんだかのび太が悶えてるみたいで興奮できなかったから、ラベルもはらずにほっぽっといたんだ。」

だの(注: 舞台は小学校です)、

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「ねえ、そっちの本はちゃんとなってる? ぼくのはなんだか、表紙と中身がちがうみたいなんだけど。それに、タイトルの書いてあるページが破りとられてるし……。」 >

「なんだ、そっちもか。てことは、先生はどうやら、男子全員にポルノ小説を配ったらしいな。」 >

「えっ?」 >

六さんの声が聞こえたらしく、前の席のマモルとヨシヒコもおどろいた顔でふりかえった。 >

「それって、本当?」 >

マモルがクリクリッとした目をさらにいっぱいにひらいてたずねる。 >

「ああ、だっておれのは、表紙は『長距離ランナーの孤独』になってるけど、中身はたぶん谷崎潤一郎の『卍』だから。」 >

「『卍』って、知ってる?」 >

マモルがとなりのヨシヒコにきく。 >

「さあ、ぼくはよく知らないけど……。」 >

ぼくは、知っていた(たしか、樋口可南子と高瀬春菜主演で映画化されていて、ビデオのパッケージにはかなりエッチな写真がのっていたはずだ)。

だの(注: 主人公も小学生です)、いろいろ頭がオカシイ展開も多いです。ある意味でたいへんユカイです。

それと、イラストレーションが羽住都なのだけども、内容とあまりにも乖離したこの美麗なイラストレーションの様子は筆舌に尽くしがたく、ファンは悶絶ないしは憤死は必至。決して読んではいけません。

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