小川一水『ファイナルシーカー レスキューウィングス』
>アニメと違う話じゃん! 微妙に設定が違うとか、主人公が違うとか、そういうレベルではない。登場人物に一人の重複すらない。共通項は「小松基地」を舞台にした航空自衛隊救難隊の話、というところだけ。いやはやびっくりした。どういう意図をもってメディア展開しているのかさっぱりわからん。
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>とはいえ、別に違う話だからといって怒りがあるわけではない。自衛隊の救難部隊を対象にしたアニメの小説化、ということにあたって小川一水ほど適任な作家はおそらくほかにないだろう。それに、けっきょくのところアニメ版とはまったくなんにも関係ない小説となっているのであり、したがって『こちら郵政省特配課』や『ジュエルボックスナビゲイター』などのラインに連なる、歴とした「小川一水作品」として楽しめる。
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>主人公の後輩の新米整備員という設定のヒロインとか、それなりにいかにもライトノベルっぽいところもあり、「手堅いなあ」とやや辟易しつつ思う面もあるにはあるけど、総じて言えば面白かった。
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