伝統的なUNIXユーザがMac OSXを使う時にはまるポイント

This entry was posted by on Friday, 6 February, 2009
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  • http://www.rubyist.net/~matz/20090202.html#p01 >
  • http://www.kt.rim.or.jp/~kbk/zakkicho/09/zakkicho0902a.html#D20090204-2
  • はまるポイントは、もちろんここに挙げる他にもあるし人によっても違うでしょう。でも、たとえば、デスクトップの使い勝手はたぶんそんな大きな問題じゃないんじゃないかな。むしろウィンドウマネージャのカスタマイズができないことの方が問題。ウィンドウの細かい挙動、とくにマウスカーソル移動によるフォーカスの遷移とかsloppy focusはOSXではそもそもできないのですが、できないということを理解するまでにそれなりに時間がかかったものでした。sloppy focusは俺は嫌いなんですけど、今でもたまにウィンドウそのものはバックグラウンドにおいたまま操作とかしたくなることはあるんですよね。

    ユーザ管理。/etc/passwdにはそもそも一般ユーザが誰もいねえ!というのは割とショックでした。vipwとかchpassとかchshとかがほんともうね、なんというか……。ログインシェルを変更するのは結局諦めて、端末の方で起動するコマンドをカスタマイズして使ってます。面倒くさいので。

    デーモンの起動。「マシン起動したときにsshdあげとくのってどうすんの?」とか、そういう基本的なことが結構長いことさっぱりわからないままでした。これはlaunchctlを使う。というコマンド名を知ってさえいれば、検索すればいくらでも情報がわかるんだけど、とにかく知らないとどうすればいいのかさえわからなくて困惑ですよ。

    ソフトウェアインストール。いまならMacPorts一択でしょうか。Finkって最近聞かないな。使い方はそんなに難しくないのでよいですが、知らないままだときついですね。

    コンパイラ&開発環境。gccが入ってなくてびびりました。Xcodeを入れないとコンパイラや基本的な開発環境は整いません。そしてコンパイラがないとMacPortsではソフトウェアのインストールができない(できるのかな。だとしてもひどく大変)。ほか開発ツール関係だと特に驚いたのはlddがないこと。otool -Lを使います。ELFではないのでreadelfとかもなし。そういえばobjdumpもありません。バイナリの形式が違うので勝手が違うところはかなりあるはず。

    様々なパス名の命名規則。/Applicationはともかく、/Systemや/Developerや/Libraryなどの存在。あと、アプリケーション設定ファイルは~/.*なファイルではなく~/Library/Application Supportの下におく方がMacっぽい。たとえばCarbon Emacsは~/.emacsを読みますが、Firefoxは~/Library/Application Support/Firefoxの下にプロファイル情報などがあります。

    私が使い始めて「常識が通用しない!」と特に思ったのはこのへんかなあ。あとたぶん、ユーザランドがFreeBSDベースなので(たしか)Linuxバリバリのユーザの場合は基本的なコマンドの挙動が予想と違って戸惑うことが多いはずです。おとなしくcoreutilsをMacPortsから入れるのが吉。

    あとUNIXな人(というか基本的にターミナルあげっぱなしのMacユーザ)にはopenコマンドがマジおすすめ。

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