Hanjie、『数独を越えて』

This entry was posted by on Monday, 10 December, 2007

今日も本屋に行く。パズルが趣味だと英語の教師に言ったら趣味と実益をかねてクロスワードパズルを勧められ、実際に新聞クロスワードのコピーも渡されたので問いているのだが、折角なので自分でも買ってみようと思ったため。それでニューヨーク・タイムズの日曜クロスワードパズル集、という本を買う。買ってから、さてちょっと見てみるかとめくって最初の問題を考えてみたところまるで歯がたたない。これは難しい……(買うまえに試せよ自分)。

ところで、クロスワードパズルというのは、日本のものと英語のものとでルールは(もちろん)いっしょなのだけど、解き味とかヒントの出し方とか盤面の見た目とかはかなり異なるような気がする。それについてはまた後で、どこかで書くかも。

もちろん、ヒントの出し方とかは雑誌や作者のクセが出るものだと思うけど。

 

さて、そうやってパズルの棚を物色していたら、『The Official Book of Hanjie』なるタイトルの本があった。最初はそもそも何と読むのかすらわからなかったが、おそらくは「はんじえ」つまり「判じ絵」だろう。

で、どうやらお絵描き系のパズルかなと思ってめくってみると、これはいわゆるあの「ののぐらむ」(またはイラストロジック、お絵描きロジック)だった。う、うーむ、それで判じ絵ですか。苦慮の後が伺えるようなそうでもないような微妙な気分を促す名称だなあ。

この本の前書きには、

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WHAT ARE HANJIE PUZZLES? >

Hanjie puzzles, also known as Nonograms, Griddlers or Paint-by-Numbers, follow in the tradition of Sudoku and Kakuro puzzles as fun, cleverly deceptive logic puzzles.

とあるから、このパズルの名称は国内だけではなくアメリカでもいろいろあり、しかもそのうちのひとつには日本ではわりとポピュラーな「イラストロジック」系のものがないようだ。確かに英語で Illustration Logic とかでは何が何やらだろう。グリドラーという名前は初耳だが、 griddler で画像検索すると、そのような画像も出てくるから、それなりに知られた名称なのかも。ちなみに Wikipedia では Nonogram という項目名で記事があり、やっぱり名称問題について稿が割かれている(ということについては以前にもべつな文脈で書いたことがあった気もする)。つくづく名称について運のないパズルというべきか。ちなみに Hanjie とか Griddler という名称についての言及は wikipedia にはない。

 

もうひとつ、『Beyond Sudoku』という本も発見。著者(編者?)は上のクロスワードと同じウィル・ショルツという人。この人はニューヨークタイムズのパズル欄の人らしくて、ニコリとも関わりがあるのかな。数独やパズル関係の本をいっぱい出しているらしい。

副題は「100 specially selected logic puzzles from Japan」ということで、日本発のいわゆるペンシルパズルのうちいくつかをセレクトして紹介という体裁になっている。紹介されているのは「Masyu(ましゅ)」「Nurikabe(ぬりかべ)」「ABC Pureisu(ABCプレース)」「Hitori(ひとりにしてくれ)」「Akari(美術館)」の5つ。それぞれ20題ずつで全100題。

ABCプレースだけはニコリにはないけどほかはニコリのパズル。昔のニコリにあったかどうかは知らない(オモロパズル大全集なんて持ってきてないし)。確かなかったと思うけど、あったにせよなかったにせよ不思議なセレクションだね。にしても Pureisu てのはどうにかならなかったんですか。

なお、この本の問題は(ほかのショルツ氏の本と同様に)ショルツ氏の同僚のピーター・リットミースターという人が作ったとのことでこちらのオリジナルらしい。解いてないので解き味とかはまだわからない。

Will Shortz Presents Beyond Sudoku: 100 Specially Selected Logic Puzzles from Japan | The Official Book of Hanjie: 100 Puzzles

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