小林めぐみ『食卓にビールを』[6]
小林めぐみのバカSFシリーズ、これにて完、らしい。なんでも掲載誌の都合で終了っていうことで、まったくなんてことのないところで終わっていていつでもシリーズ再開できそうな雰囲気。いや、いつでもいいんで再開をお待ちしておりまする。
簡単に紹介すると、「わたし」こと主人公は女子高生で、26になるSEと結婚していて、職業作家もやってるのだけど、ご近所で宇宙人とか異次元とかからいろんなものが来てヘンなことが起きたりする、というフォーマットのバカSF短編集。ときどき中編もあり。ともかく、突拍子もないアイディアと展開を馬鹿馬鹿しいユーモアで包み込むという素晴しい短編集であり、ある意味で火浦功で育った私の大好物だけが入ってるといっても過言ではない。
いやほんと面白いんですよ。
今回の巻で面白かったのは、罰ゲームつき双六をやっているうちに友達が罰ゲームで異世界の勇者になって魔王を退治しちゃう双六篇、自宅がとてつもない基地に改造されちゃう秘密基地篇、服についた染みからココロからブラックホールから星までありとあらゆるものを重曹と酢水でキレイにしちゃうクリーニング篇、あたりかな。いやーいいですよクリーニング篇。クリーニング店のオバちゃんがカブに乗ってある星間戦争で邪魔になる星を漂白しに行きますから。
ま、そんなこんなでバカSFが好きな向きにはマストバイ。
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