ライトノベルと児童文学

This entry was posted by on Monday, 9 April, 2007

さて、先だって『七時間目のUFO研究』を買うために、本屋の児童文学の棚に行ったのだけれど、表紙はいわゆるアニメ絵というか、ライトノベルみたいなのがいっぱいあった。これはまあでも今にはじまったことではないと思っていて、もっと前からも状況は認識していた。

この流れをまとめている人はいないかな、と思ってぐぐってみて、http://d.hatena.ne.jp/yuzumuge/20070401/p1を発見。

日付は新しいけど、わりとちゃんと調べていている感じ。

以下は個人的な思い込み。

そもそもライトノベルというのはだいたい小学校高学年くらいから中高生までが主要ターゲットなのだけれど、現在の状況というのはそうではない方向にも伸びはじめている。作家もいろんな作品を書くし、読み手も多様化している……その結果として主要ターゲットに向けられたものは減るという一種の空洞化が起きていて、そこを埋めるような形でこのような「ライトノベル的児童文学」が出てきたんじゃないだろうか、とか。

空洞化なんておきてないでしょ、って言われたら「まあそうですかね」と答えるんだけれど、うーん、なんだろうな、昔のライトノベルってもっとジュブナイルというか、ふつうの児童文学っぽい雰囲気のものも結構あったと思うんですよね。そういうのは次第に消え去ってゆき、いつのまにか「ライトノベル」としか呼べないようなジャンルが成立していった、のだと思っているのだけれど、その発展過程で落ちていったモノがこの位置に落ち着いたんじゃないか、と思うんですよ。

まーしょせんは素人の思い込みですが。

しかしなんだ、ライトノベルというのは表紙などの体裁によって決まるところが大きいけれど児童文学かどうかというのはもっぱら内容によるところが大きいので、表紙がそれっぽくても中身はふつうに児童文学というのはありうる話です。読者に受け入れられやすくするために、絵柄は時代を反映する。内容も時代を反映するけれど。

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