検証する価値について

This entry was posted by on Thursday, 28 December, 2006
>reddit経由で >http://deztec.jp/design/06/12/21_literacy.html > を読んだ。カナダの保険会社が、交通事故を起こしやさの星座によるランキングというのを調査公開した件について、微妙な議論になっているようだ。 > >先に是非についてだけ書くならば、私も、こんなのは検証するにも値しないヨタ話だろうと思っている。 > >で、あくまで個人的な直感だが、星座と性格のあいだの相関関係は血液型よりはずっとありそうだと思っている。星座というより誕生月、ないしは季節気候の類いは幼少期の体験には大きな差となり、基本的な性格づけには差になるんじゃないかという気がするということで、これは伝聞だからよく知らないのだけれど、それはそれで研究がされている分野であるらしい。 > >その傾向があるとしてどれくらいの大きさなのかという問題もあるんだが、仮にそのような主張を受け入れるのだとすると、気候が近い=隣接する星座期間の者も似たような性格を帯びる傾向が高いため、ランキングはそのような傾向になることが示唆される。けど、見るとあんまりそういうのは見えないんだよね。各星座ごとに一言の性格コメントとかがあって、「あーこりゃ仕方ねぇな」となるわけです。ただし、ここで棄却されるのは、カナダのなんとかいう会社が出したしょぼい結果であって、星座と性格との相関関係そのものではない可能性もある、ということは考えないといけない。 > >さて、この件に言及しようと思ったのは、そのようなことを書きたかったということ以上に、菊池さんの例の「視点・論点」について、なんとなく思うことがあるからだ。 > >あの番組はずいぶんと広い範囲に影響を与えたようだった。TVはすごいと正直に思った。だがちょっと待て、とも思うのである。 > >ニセ科学の問題に気付くときにうっかりしがちなのは、「ニセ科学」と「真正科学」との二分法に陥ってしまうことだ。きくちさんの例の番組でも、「実に小気味よく」ニセ科学と科学を切り分けてくれている。しかし、本当の科学とニセ科学のあいだには実に広大なグレーゾーンが広がっているのであって、例の番組で取り上げられたのはあくまでも「真っ黒」な例だけなのだ。「どう見ても誰がどう叩いてもちゃんと科学」なものでないのが「ニセ科学」なのではないし、逆に言えば、「どう見てもニセ科学」なものでないなら真正の科学なわけではない。 > >世の中はそう簡単ではない。その簡単でないところをきちんと見極めるのが合理的思考なのであり、我々はその合理的思考を大切にするべきなのである、ってまあ、あの番組からは自明に導かれる結論なんですが、本当にそう考えている人がいるかな、というのがちょっと不安なので書いてみた。ちなみに、菊池さん自身はその問題も自覚していて(たとえば >「科学とニセ科学」レジュメ(ver.2) >
の「考えるべきことなど雑感」の1など)、あの番組は、あくまでも10分という枠内で述べたものだということを考えないといけない。ちなみに(このページの読者には少ないだろうけど)、あの番組で菊池さんを初めて知った人には、
>日本物理学会での発表資料(PDF) >が個人的にはわりとオススメ。 > >というわけで、グレーゾーンがあるんであって、「星座と性格の相関関係」については一般的にはグレーゾーンだね、というのがわたしの認識。でも、はじめに書いたけどこのカナダの調査はかなり真っ黒で、ことさら取り上げて検討する必要性は感じないよなーと思いました。 >

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