『ワンダと巨像』
>ことゲーム機については時代を二歩三歩と遅れる男を自認している俺ですが、このほど、よーやく『ワンダと巨像』が安くなったので買ってやりました。
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>感想: しんどかった
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>えらいしんどいゲームだった。ワンダが戦う巨像は、とてもデカい。かくも巨大な敵に対して、隙をついて巨像にとびつき、弱点に剣を突き立てる!……わけだけど、これにいろんな手順が必要なわけだ。で、これがけっこう失敗する。繰り返し繰り返し、同じことをやらないと巨像には勝てない。これが、なんともしんどい。精神的に。
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>ストーリーもねえ、破滅的な物語ですよ。プレイヤーは、ワンダの行きつく先には破滅しかないだろうって想像がつく。巨像を一体、また一体と破壊しながら、自らの破滅は手をこまねいて見るしかない。おかげでカタルシスは皆無で、これまた精神的にしんどい。
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>巨像とのバトルは、確かにある種の快感がある。やってることがカッコいい。こちらを踏みつぶそうとする巨像の足の裏に矢を射て、ひるんだすきによじのぼったり。挑発して近づいたところを高台から叩き落としてひっくりかえっているところを攻撃したり。暴走する巨像と馬を併走させて隙をみて飛びうつったり。わざと固い床面を攻撃させて鎧を砕かせたり。ひとつとして同じ巨像はなく、基本は同じながらも戦いはひとつとして同じでなく。
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>でもさ。
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>カッコいい攻撃はなぜカッコいいかというと、それが一見無謀に見えるくらい成功しづらいからであって、んで、「えっ? それやるの? 俺が?」という気分になること受け合いです。見るのとやるのじゃ大違い。しかも、先に行くにつれ、戦いはどんどんしんどさを増していく。失敗につぐ失敗でコントローラを投げそうになる。
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>うーん。巨像は16体も必要なかった気がする。8体。半分でいいですよ。そのかわり、巨像に至る道も、延々と馬で走らせるんじゃなくて、 ICO のときみたいに複雑なルートを用意してくれればよかった。
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>そうしたらそうしたで、今度は「物足りねぇ」という非難する向きが増えるでしょうが、その方がたぶん、面白いゲームになったんじゃねえかなあ。
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>いまなら PS2 the best で安く買えます。
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