完全にランダムなシャッフル再生とは何か

This entry was posted by on Thursday, 29 September, 2005
>MM/memo から >http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050928301.html > を読んで頭が痛くなった。常に均等にしか再生されないことのどこがランダムなんだ? 完全にランダムなんだったら、たとえば全てがアルバム順に再生されてもおかしくないのではないか。ていうかコンピュータ科学が専門の友人て、ごく基本的な組合せ論の話だと思うのだが気付かなかったのだろうか。 > >ごく簡単に、曲が全部で3000曲があって、その中に10曲構成のアルバムがあるとしよう。「近い」と認定されるには間に挟まれる曲数が3曲だとする。ある2曲が近づかない可能性はどれくらいか? という問題を考えてみる。 > >普通の場合は 3000 * 2999 * 2998 * .. * 2991 通りの組合せがある。間に3 曲挟んではいけないとすると1曲の周辺8曲が使えないので(本当は端でちょっと組合せ数が変わるが誤差の範囲として) 3000 * 2991 * .. * 2910 だ。 > >とすると確率は、 > >Prelude> product [2991,2982..2910] / product [2999,2998..2990]
0.862081479222749
> >となって、おおよそ14%(7回に1回くらいの割合)で「すくなくとも2曲が近くにある」現象が起きる。 > >この確率が少ないと思った人は、3000曲というのは、1つのアルバムが平均10 曲だとすると300枚のアルバムで構成されてるということを思い出そう。この確率が独立だとすると、全てのアルバムが近くにない確率は0.86の300乗で、笑っちゃうくらい低い数になる。もちろん、実際には確率は独立でないのでこんなことにはならないが、すくなくともほぼ毎回、すくなくとも同じアルバム中の2曲が「近く」にあるくらいのことは言えそうだと気付く。 > >もちろん、3曲が近くにある確率、4曲が近くにある確率……と考えると確率はどんどん下がっていくけれども、全構成で考えれば、やっぱり無視できないほどの確率にはなるように思える。計算していないけど。 > >それでも数回にいっぺんとかいったレベルに過ぎないかもしれないが、これに「人間は特別な場合の確率を高く感じる」という認知的な性質を組み合わせると「いつも iPod では同じアルバムが近くに来る」という認識が生まれることには何の不思議もない気がする。 > >ところで iPod で聴いていて、「おおこの次にこれが来るのか」という選曲の妙みたいなものを感じることも、ままある。これもほぼ同じ理由なのだろうけれど、それに加えて、曲が決まったときに人間が共通項を発見してしまっているだけだという気もする。本当にまったく無関係な曲を自分の iPod に入れているかという疑問もあるし、逆に全く何の関係もない曲が来るとそれはそれで面白く感じたりする。 > >とかく人間の感覚というのはアテにならないということでしかないと思う。 > >ちょっと追記: 「使えない領域」は重なる可能性があるから計算が間違ってることに気付いた。うーんこれは計算が面倒くさい。本筋を大きく変えるほどの差ではないと思うけど。具体的には14%でないにせよ7%よりは大きい確率で発生する気がする、なんとなく。 >

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