SFM7月号
>感想を書くの久しぶりという気がする。今号は考課表も送るぞ。ちなみに谷甲州のは読んでない。
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>「ぼくたちのリアル・フィクション」特集2コめ、ということなんだけども、あいかわらずさっぱりだった。6月号の「スプロールフィクション」もなんだかわからない特集で批判を浴びがちだが、あれはいちおう小川隆による特集解説があるのであって、たとえば特集に掲載された作品がスプロールフィクションなのかタダのSFなのか、とかってことを論じることもできる(そろそろ誰も気にしていない説もあるが、それはさておき)。けど、こっちの方はそれすら拒絶されてる感じだ。「君たち」のリアル・フィクションて何よ?
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>特集の体裁としてはおそらく、何らかの特徴をもった作品をもってリアル・フィクションなる概念を発明し、提唱していくということになっているのだと思われる(でないと巻末のリアル・フィクション・ガイドの意味がない)。ではそのリアル・フィクションとは誰が、どのような定義で、あるいはどのような問題意識で、見出した概念か。そこが曖昧なまま「ぼくたちの」と空気戦略でもって既存のものとするのは卑怯だ。
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>まぁようするにこの坐りの悪さは「誰でもいいから特集解説記事を書け」ってことになるのかもしれず。
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>新城カズマ「アンジー・クレーマーにさよならを」
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>うーむ、世界描写は悪くないのだが、とりたてて楽しめなかった。楽しむためのフックが最後まで見当たらなかった、という感じ。
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>桜坂洋「遊星からのカチョーフウゲツ」
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>オレ桜坂洋キライ。
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>平山瑞穂「野天の人」
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>ううむ、悪くはないのだが、平山瑞穂はコレしか書けないのか、という風に思えてしまうのが残念か。
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>西島大介「宇宙色のブーケ」
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>ふむ、60年代SFっぽい気が一方的に。ありがちだが、面白め。
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>横山えいじ「おまかせ!レスキュー」
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>安定。
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>おお5人になりましたね。と思ったが、別に「そう」でもないかなぁ、それともこっちの読みが甘いのか。
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>田中啓文は相変わらず悪趣味で、楽しそうだ。
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>なんだかんだいって、それほど酷くマイナス点をつけたくなるような作品があるわけではないということなのだろうか。
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>ちなみに今号のリーダーズ・ストーリイは面白い。枚数に収めるためか説明的すぎる台詞もあるが、上手く処理していると言うべきだろう。
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