映画『ザ・ファイター』

This entry was posted by on Monday, 11 April, 2011

http://thefighter.gaga.ne.jp/

昨日、『ザ・ファイター』を観てきた。知人が絶賛だったのだけど個人的にはそれほどでもな感じ。

ちと微妙だったのがメインのストーリー。昔はすごかったけど今は落ちぶれてすっかりダメ人間の兄と何でもあれこれ指示したがる管理ママにはさまれ、本当は才能があるんだけどいまいち才能を発揮できないでいる弟、とくれば、ありがちな展開は二つくらい考えられて1.周囲からなんと言われても頑として家族の縁を切らず成功するか、2.結果的に家族と距離を置いて成功するが離れていても家族の絆を感じるか、かなと。ところがこの映画はそこのところが今ひとつどっちつかずで主人公ちょっと優柔不断すぎだろ!という。この映画は実話を元にしているので、ようは現実はそんなすわりのいい物語ではないというだけのことではあるんですが、なんかもやもや。

ただこの、実家のイヤな感じといいますか、ダメ人間の兄貴を演じるクリスチャン・ベールと管理したがりのママのメリッサ・レオの演技が素晴らしくて、こんなのが身近にいたらイヤだよなあって感じがたいへんよくでている。最後まで何人いるかよくわからない姉妹たちもいい。みんな100%善意なんだけどそれがすっごい迷惑という(笑)。とくにクリスチャン・ベールは、いかにもヤクをやってそうなギラギラした目付きのヤバさと、終盤のちょっと回復して健全になってる感じの演技も素晴らしく、アカデミー賞助演賞受賞も納得のイヤさ。

というわけで、すごく好きな映画ではなかったけど、まあクリスチャン・ベール好きならいいんじゃないでしょうか。

ところで、この映画、品川プリンスシネマで見たんだけど、あそこ意外といいね。なんか席が広くてゆったり見られた。

Comments are closed.