中国正月

This entry was posted by on Thursday, 3 February, 2011

日本にいると気づきにくいけれど、今年の2月の3日はいわゆる旧正月、春節であり、中国をはじめとした多くの東・東南アジアの国々の休日。中国の人となれば1月末から2月半ばまで休みを取る人もいるし、アメリカにいてもこの時期は実家に帰って家族と過ごすという人も多い。逆に、グレゴリオ暦での年末年始はとくに祝日という感じじゃないっぽい。

それにしても節分と旧正月が一緒に来るなんて珍しい……とか一瞬でも思ってしまった自分が情けないが、節分とは立春の前日なのだから正月と一致していないとおかしい、かと思いきや、太陰太陽暦において各月の1日は新月でないといけないから、実際には立春と正月が一致するのは稀だというあたりで頭がこんがらがってきた。節分と旧正月が一致するのも、立春と旧正月が一致するのも、やっぱりそれなりに珍しいようです。

もう少しこんがらがった表現をすると、旧正月と春節はじゃっかん日付のズレがある、ことがある。というのも、日本のいわゆる旧暦と中国の暦は微妙に違うから。冲方丁『天地明察』で描かれているように、中国と日本の間にはじゃっかんの時差があり、そのため微妙なズレが生じる。そのため江戸時代に改暦が行われたわけだ。

と、いうわけで春節の今日、渋川春海の偉業を思って天地明察でも読むといいのではないかと思いました。まあ俺は出張中で読めませんが。あと渋川のつくりあげた貞享暦はその後、宝暦暦、寛政暦、天保暦と改暦されてからグレゴリオ暦に至るので、日本で旧暦といえば天保暦、今日の話は関係あるっちゃあるけど、ないっちゃないです。

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