雑記

This entry was posted by on Monday, 10 September, 2007

ワールドコンでは「海外との交流はなかった、できなかった」などとオレは書いていたが、id:cataly の日記なんかを読んでるとそうでもないと思った。

そういえば、会場でたださんと何度か遭遇しましたがほんとうに会釈程度で別れてしまったし。全般的にシャイなあんちくしょうだった。これではいかん。と、思いました。

 

アメリカのファンジンと日本の同人誌についてもう少し詳しく。同人誌、といってもコミケで多く売られているものというよりは日本のSFファンジンみたいなもの。ああいうのには批評(感想)とかレポートなんかも載るけれど、創作や翻訳なんかが載る(まんがの同人誌なら創作か二次創作がほとんどでしょう)。しかし、アメリカではファンジンに創作が載ることはないのだという。小説を書いたらみんなプロジンに投稿しちゃう。

ファンジンは gift (贈り物)なのでお金も取らない。フリーペーパーみたいなものだといっていた。ちなみにジョン・ハーツさんは毎週刊行していて、しかも購読者は300人以上いるというのだが、その仕事は滅茶苦茶手間がかかるはずである。しかもフリーだというが印刷はもとより送料込みである。これはこれでモノスゴイ話である(まぁ日本にも阪上さんのまねきねこ通信みたいなスゴイ話には事欠かないが……)。

またファンジンは for communicating ということで、編集者のもとに届いた便りに対する返信とかも載せていて、ファンジンコミュニティを形成している。そーゆーものなのだという。ジョン・ハーツさんのファンジンは表裏一枚というとても小さいものでしかないんだけど、ここに自分の読んだ本の感想とかイベントリポートなんかを載せつつ、読者の人から来たコメントへの返事をして、ある種の議論を続けていたりするのだという。

それってほとんどブログと同じじゃん。ブログだ新しいコミュニケーションのかたちだなどと僕らは思いがちだけれども、テクノロジの発達で伝達速度こそ速くなったりコストが低減したりしたとはいえ基本的にはアメリカの趣味人たちはもう50年以上前からふつうにそういうことをやってきたのである(日本にもミニコミ誌とかはあるわけでこれは似たような感覚だろうが、やっぱり少し文化が違うようにも感じた)。

もちろんこれはハーツさんのファンジンの例なのだし、日本の同人誌文化を見て自分たちも似たようなことをしたいアメリカのアニメファンたちもいたり、いろいろあるわけで一例から総論に移るのは危険なんだけど。でもやっぱ「文化がちがーう!」って感じで面白かったなあ。

 

iPod Touch はけっきょくわたしも注文した。いろいろ考えるに、こちらの iTunes では音楽は 10GB くらいしか持ってないから何とかなるかもしれないし、PDA的なものは持ってないので軽量で wifi なああいうツールもあれば便利かもしれないし、などと悩んでいたところに増井さんの技術が入るというのが後押しした感じ。

ところでわたしは刻印とかは要らない人なので買うなら amazon だろーな、と思って注文一歩手前まで行ったのだが、けっきょくやめて apple からネット直販で注文した。なぜというに、わたしは amazon の調達能力を全く信用していないからだ。洋書が本国で発売されているのに発売されていないことになったり、挙句のはてに調達できなかったと抜かしたりしたことは何度もあった。予約品で数が揃えられなくなったというトラブルも何度か聞いたことがある。

iPod Touch は注文する人も多いだろうし大きなトラブルになることは考えにくいのだが、でもやっぱりちょっとイヤな記憶が蘇って迂回してしまったという感じ。

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