Practional Functional Programming

This entry was posted by on Tuesday, 5 June, 2007

とかいう本を誰かが Oreilly で書けばいいと思うよ。

……などと思った comp.lang.functional のスレッド。 practitioners むけの関数型プログラミングの本はないですか? という質問スレッド。

あんましちゃんとは読んでないんだけど、挙げられている本のメモ。

Ml for the Working Programmer

OCaml for scientists

Foundation of F#

Programming in Standard ML by Robert Harper

どうも Practical OCaml って本もあるみたいなんですが、これはだめなのかな(amazon.comのカスタマーレビューが星1つ半だけど)。

ところで、『ML for working programmer』って、そういう文脈で良書かなあというのは、ちょっと疑問。いや持ってるだけでちゃんとは読んでなくて(特に後ろの方は)、しかしざっと眺めた範囲では確かに読むとMLのことはよくわかるようになるようには感じられるものの、最終的に「Writing Interpreters for the λ-Calculus」とか「A Tactical Theorem Prover」とか、 working programmer ってそんなことするっけ?みたいな章題が並ぶんですよね。これらはあくまでも例題で、こういったトピックを通じて大規模な ML プログラムを書くことが学べるのかもしれないんですけど……。

日本語の本だと『入門OCaml』かな。

タイトルは「入門」ですが、入門的な内容はかなり割り切られていて、 OCaml を学びはじめたいという人にはまるっきり向いてないと思いますが、ガッコの授業で ML とか Haskell とかくらいはやったけど実際どうなの使えんの?みたいな人にはいいかも。多相バリアントで幽霊型な話とか見たときにはおったまげました。本当の入門者は五十嵐先生のObjective Caml 入門と合わせ技がいいんじゃないかと思います。

あと、こういう文脈では、夏に出るっていうGaucheプログラミングにも期待、かもね。

ただまあ、そうは言ってもなかなか理想的な本は見つからない状況で、なぜかと問うにまだまだぜんぜんニッチだからなんだよね。関数プログラミングというのは一般的にはようやく「そんなものもあるらしい」というのが知ってる人だけ知っている、一部の大卒の人間もそういえば授業でやったよなあ、とかいったレベルで、したがって書籍としても「それはこういうものなのです」という教科書が求められている。……少なくとも、そのような現状認識なんじゃないかと思うのだな。でもそろそろもうちょっと……と言いたい人が増えてきつつあるというのが、こういうスレッドが立った証拠なんじゃないかと思うわけであり、そんなわけで冒頭に結びつくとまあそういう次第です。

2 Responses to “Practional Functional Programming”

  1. takkanm

    こんどoreillyからこんなのがでるみたいですよ
    http://www.realworldhaskell.org/blog/2007/05/23/real-world-haskell-its-time/

  2. 向井

    あら、そうなんですか。情報ありがとうございます。うーんやっぱり Haskell 関連のメーリングリストを整理しよう。
    それはともかく、これは当該スレッドでも紹介してみたらいいかもしれませんね。