美少女戦麗舞パンシャーヌ

This entry was posted by on Sunday, 15 April, 2007

そういえばこっちには感想を書いていなかった気がする(笑)。

あの浦沢義雄が帰ってきた! しかもなぜか平日6時台に!

というだけでわかる人はわかるアレな番組、それがパンシャーヌ。わからない人に、ちょっと簡単な解説をしましょう。

浦沢義雄というのは脚本家の名前。東映が日曜の朝にやっていた「不思議コメディー」という一連の作品群を書いてきたのだった。ロボット八ちゃんとかが源流だったんだけれども、だんだんと浦沢の「怪作」ぶりが発揮されるようになっていき、おそらくもっとも有名なのが「美少女仮面ポワトリン」は一世を風靡しました。……いや、わたしは見てないんですが。当時はナマイキなガキだったから、ああいうのは駄作だと思っていたし許せなかったんだなぁ、きっと……(遠い目)。

この「パンシャーヌ」はその直接の続編というわけじゃないのだけれど、おおかたの「精神」はあの辺から受け継いでいる。御町内のヒロインとなっていた美少女戦士も、あるときやめてしまい、今は幸せな家庭を築いている。そこに唐突に神様(猫ひろし)がやってきて、美少女戦麗舞(せれぶ)パンシャーヌに任命する!「……まあ美少女って年じゃないけどな」

でまあ、第一話は神様を追いつめる怪人を秘技シロガネーゼ・アタックで退治したのだが、あとで改心した怪人と腹をわって話しあったところ、その怪人は宇宙人の女性で、夫婦で宇宙を旅していたところ「最近太ったんじゃない?」と言われてショックを受けて地球でダイエットをしようとしたところ、神様がやってたインチキダイエット商法にひっかかって宇宙に帰るすべも失なって神様からお金を取り戻そうとしていたことが発覚し、後半ではパンシャーヌと怪人がふたりして神様をやっつけたところに、ダンナと子供が宇宙船で迎えに来て、帰りましたとさ、おしまい、みたいな。えーとついてきてますか?

ちなみに、パンシャーヌは「アンシャンレジーム・トリコロール!」のキーワードで変身し、「花も嵐も踏み越えて、戦う愛のエレガント、美少女戦麗舞パンシャーヌ」が決め台詞で、なぜかそれから小倉百人一首から一首を詠む。「教養のあるところをお見せしたくって」 それと、わざとやってるんだろうけど特撮がしょぼい。ちょっと21世紀にこれはないんじゃないかっていうか同人映画?みたいなレベルのヤバさ。コスチュームもしょぼいのだが、なにせ第一話で「じゃあコスパで作ろう」といって作ったものだからしょぼくても仕方ない。通りがかりの警官に「怪しいやつめ!」と言われるしまつである。

ほかにもいかにも浦沢なところがいっぱいあって、いちいちオレは大喜びなのだが、こんなものを夕方六時にやっていいのか? っていうか誰が喜ぶんだ? というのが目下の疑問。たぶん子供じゃなくて、当時のポワトリンとかの視聴者層の女性(20-30代くらい?)がメインターゲットなんじゃないかと推測するのだけど。

いやあ、すごいですよ。心に余裕のある皆様におかれましては、いちど見てみるとよいのではないかと思います。

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