カズオ・イシグロ『日の名残り』

This entry was posted by on Sunday, 18 June, 2006
>『わたしを離さないで』の読書会のために読んだ。執事小説。執事である主人公が、小旅行の道すがら過去をふりかえり、執事論を語る。そういう話。 > >「信頼できない語り手」ものだと小耳に挟んでいたために、序盤はいやに慎重に読み進めてしまったが、あまりそこは気にしても仕方ないとようやく気付いた中盤以降は楽しく読めた。淡々と、しかし丁寧に語られる主人公の執事論や過去の思い出は、美しく彩られているように見えるもののひどく悲しい。 > >小説的な仕掛けのある作品だと思ってしまったので素直には楽しめなかったのだけど、そういうトリッキーな面白さではべつになかった。けれども、面白いです。 >

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