2006-03-08 ETECH 2006 - 初日のプレゼンの続き
■Dick Hardt Sxip Identity Who Is the Dick on My Site?
皆が世話になった、Windows 版 Perl で有名な、ActiveState の元 CEO の Dick のプレゼン。オープンな個人認証システムを提供する sxip を 2003 年に設立して頑張っています。
認証と Directory Service の話。1980 年代の X.500 からはじまり、1990 年代の LDAP。なつかしいですね。このへんを、彼は Identity 1.0 と定義。その延長線上に SAML を置いて、Identity 1.5 と定義してました。
そもそも、Dick って(よくある名前だということもあるけど)、どの Dick なのか?というテーマでいろんな Dick を出してきてました。ディック・チェイニーなのか?とか。ディック・トレイシーとか。銃をかまえるディック・チェイニーで受けてました。
さて、仮にどの Dick なのか分かったとして、メールアドレスや、趣味や、どこに住んでいるのか?という情報の公開をどうやって本人がコントロールできるのか?が重大な技術的課題だろうと指摘しています。
Dick のプレゼンでは特に触れられていませんでしたが、いわゆる個人情報だけじゃなく、自分のこれまでの Google の検索ワード履歴や、Amazon の購入履歴。iTunes の購入情報といった、個人のふるまい情報をどうプロテクトするのかも今後重要になってきそうです。
例によって、自分の技術(sxip 社の技術)は Identity 2.0 とのことですが、識者の判断を待ちたいところです。
2006-03-07 ETECH 2006 参加中
■ Ray Ozzie インターネットクリップボード
ひさしぶりに見る Ray Ozzie はかなり元気そう。なにしろ Microsoft CTO で、対 Google 戦略担当者なので、重責は推して知るべし。いくらお金をもらってもやりたくない仕事のうちの一つですね。Simple Bridge-building という講演名なので、最近 Ray がやっている RSS への拡張の話かと思ったら、そうじゃなくて、インターネット クリップボードの話でした。
まず、プレゼンに使ったブラウザーが IE ではなく、Firefox。オープン テクノロージ、オープン コミュニティーを大事にしますよ、というメッセージなのだろうか。さて、デモは、liveClipboard と呼ばれるもので、Web 上にある様々なデータを簡単にコピー&ペーストしよう!というもの。
小さなアイコン画像が貼付けてある eventful.com のページを表示して、イベント情報をほかの Web サービス上に簡単にコピー&ペーストしてました。小さなアイコンは、画像に JavaScript イベントを仕込んであるもので、Web 情報を XML データにして、転送する仕組みになっているようです。これは、Web-to-Web のデモですが、ほかにも、Web サービスのアドレスをそのまま、Outlook にペーストしたりしていました。これは、Web-to-Application ですね。
あと、Feed 情報も簡単に、ほかの Web サービスに張り付けられると嬉しいよね、とのことで、Feed 情報を MSN blog から取ってきて、貼付けてみたり、自分の位置情報を feed 化して、貼付け先でもアップデートできるよと、Windows live map (Google map にそっくり)にマッピングしたりしていました。
Flickr のデータをフォルダーにコピーしたり、Feed 情報ごとフォルダーにもってきたりするデモ(まだ未完成)をやって、これが便利だと思ったら皆つかってみてね。といってプレゼンはおしまい。
liveClipboard自体はそれほど凄い技術じゃないですが、とりあえず、Windows Live Mail, Windows Live Map で Google のサービスをパチったので、その先の方向性を探っている中の一つという感じでしょうか。
■Jeff Han Multi-Touch Interaction Experiments
Jeff Han。昔は CuSeeMe で一世風靡したけど、そんなことをいっていると、だんだんじじいな気持ちになってきますね。しかし、Jeff はやってくれた!はっきりいって、Web 2.0 とまったく関係ない技術だと思うけど、おそらく今回の ETECH でもっとも印象にのこるプレゼンでしょう。タッチスクリーン技術を複数ポインターで操作できるようにすることで、新しいヒューマンインターフェースを作りあげました。
ライブ大画面でみせられると、圧倒されます。ナムジュンパイクのようなアートを生み出す可能性もあると思います。凄いぜ Jeff!
2005-12-16 新型卵 
久しぶりに PC を組んでみた。本気で組むのは5年ぶり。ここはやはり流行りの Dual Core ということで、Athlon 64 x 2 4800+ にした。あまりに久しぶりなので、この CPU がどのくらいの早さかなのか見当もつかない。
で、今や RAID もマザー・ボードにオンチップで乗っているのが平気で売られている時代だということをおもむろに認識する。そういや、十年くらい前にISP のメールサーバ向けに組んだのが最後の RAID だ。うん百万しました。それが今や US$100 を切るようなマザーにオンボードですか。。。と遠い目になっている場合ではない。逆切れして RAID 0 でストライピングすることに決定する。
フォームファクターだが、コンパクトに Micro ATX にする。さすがにフォームファクターは昔とそんなに変わってなくて、単語がすんなり理解できて安心する。Athlon 向けということで、Socket 939 の Micro ATX マザーを探すと、どうやら最近は DVI 出力のだせるオンボード・グラフィックチップの乗ったマザーがあるらしい。nVIDIA の 6100/6150 チップ系で、DVI が出る、ASUS のA8N-VM CSM が盛り上がっているので、価格.com のクチコミ情報と、こんな時にしか見ない 2ch で情報を収集する。
次はメモリー。ボトルネックが CPU とのバスにあるので、早くてもあんまり意味はないらしい。堅いところで、PATRIOT DDR 400 (PC 3200) の 1G x 2 にする。PATRIOT って Fry's とかでがんがん売っているので、US ではメジャーだと思うのだが、日本でも売っているのでしょうか?
Hard Disk を調べてたまげる。もう Hard Disk ベンダーってもうこんだけしかないのか。。。。昔は DEC の Hard Disk を使ったなぁと回顧モードになる。で、実際は Hitachi か Seagate にするかで悩むが、Hitachi の 400G よりSegate の 400G のほうがブツが流通しているようなので、Seagate Barracuda 7200.8 400G x 2 にする。RAID 0 ストライピングすると早いらしい。
で、さくっと newegg.com で注文すると、いきなり全部来る。しかも安い。アメリカには秋葉原はないが、newegg がある。おもわず自慢してしまいそうだ。
で、Windows XP を突っ込むが、RAID のドライバーは OS インストール時にフロッピーで読めとのこと。フ・ロ・ッ・ピ・ー?マジですか?そんなものが必要になるとは夢にも思わなかった。会社の適当なマシンから引っこ抜いて差す。で、RAID 0 ストライピングで OS が動くとこまで行った。おおお、ちゃんとCPU が2個動いている。AMD の C'n'Q で CPU ファンのコントロールをしたいと思うが、設定がわからない。ようやく、コントロールパネルの電源オプションで、電源設定を最小の電源管理にするといいことがわかる。しかし、この設
定って普通の人は分かるのでしょうか。。。。
2005-11-06 「ロリータ」の新訳が出ると聞いて植草甚一さんを思い出してしまった 
若島正さん新訳の「ロリータ」が出版されると聞いて、植草甚一さんを思い出してしまった。なぜかって、植草さんの「ポーノグラフィー始末記」の表紙にはオリンピア・プレス版の「ロリータ」が、ヘンリー・ミラーの「ネクサス」や、「マイ・シークレット・ライフ」なんかと一緒に写ってるんだ。
今じゃ「ロリータ」を最初に出版したフランスのオリンピア・プレスという出版社のことは有名だけど、もちろんその当時の日本じゃほとんど誰も知らなかった。「ポーノグラフィー始末記」にはそのへんの話がいっぱいでてくるんだ。とくにオリンピア・プレスのジロディアスが「ロリータ」を出版するあたりのくだりなんかはたまらない。
この話は、ちょっと面白いとおもうなあ。ナボコフなんて聞いたことのない名前だけど「ロリータ」を読みながら、ジロディアス君すっかりエクサイトしてしまった。それから作者との文通がはじまったが、二人とも「ロリータ」を出したところで絶対に売れる見込みはないと思っていたし、実際に一九五五年九月末に本になったときは、すこしも反響がなかったのさ。そうしたら十二月になってなってイギリスのサンデー・タイムズが一流作家や批評家たちに、その年の面白い本は?というアンケートを出したところ、グレアム・グリーン一人だけが、「ロリータ」をほめたんだね。ところがそれに釣られてサンデー・エクスプレスの編集長ジョン・ゴードンがオリンピア・プレスをパリから取りよせたのはいいが、彼の趣味には会わなかった。「こんな汚らしいエロ本をグリーン氏は愛読するのか」といって、新聞で二人の喧嘩がはじまり、こうして「ロリータ」がみんなの好奇心をそそりだしたんだよ。
ところで、グレアム・グリーンとナボコフで思いだしたけど、Rick Gekoski という人の書いた「ナボコフの蝶(Nabokov's Butterfly)」という本が去年出てる。著者の Rick Gekoski は、イギリスの古本屋さんらしいんだけど、これまで扱った稀覯本の話を、短いエッセーにまとめていて、それを一冊にしたのがこの本というわけだ。もともとは、BBC ラジオで、"Rare Books, Rare People" という番組をつくったのがきっかけらしいんだけど、その番組名からもわかるように、珍しい本とそれにかかわる人物についての話なんだ。
Nabokov's Butterfly: & Other Stories Of Great Authors And Rare Books
- 作者: Rick Gekoski
- 出版社/メーカー: Carroll & Graf Pub
- メディア: ハードカバー
この本の見返しには、取り上げている稀覯本のカバーがびっしり並べてあって、もちろんオリンピア・プレス版の「ロリータ」が「ユリシーズ」や、トールキンの「ホビット」なんかと一緒に写っている。で、すっかり嬉しくなって、もうちょっとページをめくると、なんだかサインの写しみたいなのがいくつも載っているページがある。おや、とおもってみてみると、左上のやつはなんと、ナボコフからグレアム・グリーンへの献辞なんだ。ナボコフ直筆の蝶の絵も添えられている。「ナボコフの蝶」っていうエッセーはこの献辞のある「ロリータ」をグレアム・グリーンから直接譲り受けた時の話なんだ。
