Archive for July, 2009

第49回日本SF大会T-CON2009

Posted by on Monday, 6 July, 2009

T-CON2009に行ってきた。2003年にあったT-CON03と同じくホテルニュー塩原で開催された1泊2日のコンベンションだ。前回同様、知り合い同士で車に乗って(まぁ私は呑気に乗ってただけだが)行ってきた。

ホテルを使っての合宿型コンベンションということで、基本的にはファニッシュなムードの漂うコンベンション。企画の数も少なく、企画部屋もさほどの広さがないため、どの企画も立ち見がでるほどあふれていたが、隣部屋との壁が薄いのでなにやら聞こえてくるという、企画をやる側、聞く側としてはあまり歓迎しない感じの環境だったのは確かなのだが、お祭り的なムードがあって楽しかった。そんなこんなで聞いた企画はSFマガジンのこれまでとこれから、と題した企画だけだったけれど(星雲賞授賞式も見たけど、これは一企画扱いとはいえちょっと別格でしょう、さすがに)。

星雲賞は聞きながら結果をtwitterに流していたが、これは不参加者からはそれなりに好評だった模様。今年の大会はwifiも入ってたのでtwitterを利用しようかと思ってそこそこつぶやきを流したが、結局あんまり上手く行かなかったように思った。ひとつには俺があまりにもモノグサだったこと、またiPhoneの3Gネットワークが通じない場所がホテルのそこここにあり(パーティをやったメインホールも圏外だった)、wifiも一部にしか届いていなかったためにちょっと思うようにレポートできなかったこと、それらに加えて実際にtwitterでつぶやいてみようという参加者がたぶん俺一人ぐらいしかいなかったことが敗因だろう。来年は東京都内ということもあり、twitterが急速にユーザ数を増やしつつあることもあるし、もう少し面白い状況になっているだろうと期待する。

見た企画以外で面白かったのは加藤直之か。企画開始前から2m50cmの「等身大グイン」を描き、ディーラーズスペースでも本を買った人にサインというかイラストを描いていた。私相手じゃないけど、修正液でパワードスーツを描いていることもあった。俺、絵はさっぱ分からないものだけど、描けるものなんですかねぇ……。企画聞いてなかったからかもしれないけれど、今年のゲストの中では一番印象に残った。

それからもう1つは3Dプラネタリウム。主催者はMakeのTシャツを着ていたからそっち方面のイベントにも出ていたのかな。扇風機で送風して膨らせたビニールドームの中でプラネタリウムなんだけど、面白かったのは「3D」の方。赤青のメガネをかぶるわけだけれど、3Dの見せ方が秀逸。赤青の豆電球を並置して光らせ、その前に対象物を置く。すると投影された影がプラネタリウムの壁に映るわけだが、そいつは赤青電球の位置関係から、影の縁あたりは赤青の光が微妙にズレてるわけ。てなわけでそれを赤青メガネを掛けて見るとこれが浮き上がって見える。豆電球からの位置が近ければ近いほどズレが大きくなるから、位置を適当に動かすことで、こんな単純な仕組みなのに驚くほど「3D」に見える不思議。たぶん操演にもそれなりのコツがあるのだと思うけど、大変面白かった。主催者はよっぽど暗黒星雲賞が欲しかったらしく、参加した人に投票を呼びかけていて見事当選。

ところで、星雲賞海外短編部門を取ったテッド・チャンは韓国の映画祭に行っていて大会には不参加という話だったのだけど、どうもその帰りということで7月下旬に日本に立ち寄ることになっているらしく、その贈呈式もかねてファンを交えたお茶会をやるということに。抽選ということなのでさっさと申込んだら、申込者は思ったより全然少ないとか。てことでチャンに会ってくるかも。

星雲賞といえば、今年の星雲賞の受賞コメントはバラエティに飛んでいた。チャンのお茶会募集のほかに自分の宣伝をしまくった大森望、星雲賞受賞の喜びのあまり中野のメイドバー(笑)で豪遊、「星雲たん」とのあだ名をつけられたという内藤泰弘もおかしかったが、日本長編部門で会場は一気にしんとなった。『ハーモニー』で受賞した伊藤計劃は先の3月20日に急逝したため、お母様が代理受賞。そのコメントの詳細はここには書かない(私の手ではとても書けない)が、正直、ちょっと泣いてしまった。