Archive for August, 2006

惑星の定義

Posted by 向井 淳 on Thursday, 31 August, 2006
>日本ではおおむね、「冥王星を惑星としたのがそもそも間違いだったよ派」が大勢を占めている……ように見えるのは、おれの見ている範囲が偏っているからだろうが、そういう層は決して少なくない。そうでない人ではネタに走るものが多い。そんなわけで、本当の意味で冥王星が惑星でなくなるのが感覚的に「嫌」だ、という人はあんまりいないように思った。 > >アメリカではそうでもないようだ→ >http://www.usatoday.com/money/industries/retail/2006-08-27-pluto-merchandise_x.htm > > >記事の内容としては、「冥王星を救え」Tシャツとかが販売されているって感じの記事。んで cafepress.com を見てみたらたしかにあるわあるわ。まあ cafepress がそういう場だ、っていう話もあるんですが(たとえば ThinkGeek には置いてなさそう)。あと、こういった決定に「ええー」と思ったときに、とりあえずTシャツを作ってオンラインで売る、という発想はなかったな。文化の差というやつかもしれない。 > >えーと、この件についての真面目な話としては、井田茂先生の >「惑星の定義」決定に関するコメント > が面白いです。あとは野尻ボードの議論とか。 > >あ、こんな記事も→ >冥王星降格に「ちょっと待った」 著名学者ら署名集め > > >うーん、学者としての立場であれば、気にくわなければ自分の論文ではその定義を採用しないなどの対抗の仕方もあるはずで、そこでなぜ署名集めか?という気もする。やっぱりこれは、科学的な議論というよりは、科学者コミュニティの政治的な議論なのだよね。科学者だって人間なんだよ、という、まあしごく当り前の話なんだけども、それがこうも浮き彫りになっているというのが、外から眺める分には実に面白いのだろう。 >

唐沢なをき『ウルトラファイト番外地』が面白い

Posted by 向井 淳 on Wednesday, 30 August, 2006
>『ウルトラファイト』といえば、セブン終了後に『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』の戦闘シーンを流用してはじまった5分番組のシリーズのこと。だがむしろ、マニアが語りたくなるような、主として新録版のアナーキーな作品群を指す気もする。というのはつまり、たいへん人気が出てしまい、戦闘シーンの流用だけでは足りなくなったわけである。そこで、その辺の海辺やらにアトラクション用のぬいぐるみを持ち出し、特撮は使えないので基本的に殴りあいだの棒での叩きあいだのの戦いが撮影され、しかもそれになぜかアナウンサーの実況が入る。まさにこれぞ怪獣プロレス。わけのわからないシュールなストーリーがつくこともあり、マニアにはもう堪えられない。 > >とか偉そうなことを抜かしているけど、とうぜん放映時には私は生まれていないので、一部を見せてもらったことがあるだけで部分的にしか知らないわけだが、まあ、そういう伝説的な番組(こないだDVDになったときにはさすがに驚いた)がありまして、それをネタに唐沢なをきが描いたのがこの『ウルトラファイト番外地』。 > >あのゆるーいストーリー、意味はないがとりあえず殴りあいな展開など、実にいい具合に「ファイト」していてたいへんよろしい。さらに加えて原作ネタをふまえた展開もあって、知ってる人にはたいへん面白い、知らない人にはどうでもいいかもしれないまんがに仕上がっている。といってもまあ、さすがにまんがにしたときにはストーリーに起承転結をつけなきゃいかんわけで、その分、あのアナーキーさは幾分かは影をひそめ、ふつうの話になっちゃっているという言い方もあろうが、いやしかし、これ以上はさすがに無理だろうし。 > >また、「ファイト」への愛に溢れた(そんでまんがの中で自分の使った元ネタの解説がきっちり入っている)コラムもありまして、いやーごく一部の人にだけたいへんお買い得なまんがであります。 > > >

SF系日記更新時刻R/関数的アンテナの不調の件

Posted by 向井 淳 on Wednesday, 30 August, 2006
>なんだか一週間以上前から動いておりませんが、↑に行っていた関係で対処ができていませんでした。問題としては、五月雨を実行すると illegal hardware instruction で止まるのですが、その原因はよくわかりません。コアを吐いていたので gdb してみたら、フレームが3292個も積んでありやがるの。そりゃ落ちますよと。 > >たしかに ruby は rb_eval の再帰的呼出しとかを利用していろいろやっているという話は知っているが、スタックを詰みすぎて死亡(?)という現象に出会ったのははじめてだ。更新するやつがいっぱいあるか、中身のチェックが複雑なために死ぬのだろうか。 > >しかし、さしあたっては停止しっぱなしは(おれが)困るので、原因の究明より再開の方が先なわけで。しかし、いまさらアンテナのソフトウェアって流行らないから、代替品があんまりないんだよな。 city5.org の方に移行したら動いてくれたりとかしないかなー。 > >追記: とりあえず動いたようだ。実体を city5.org で動かすことで解決したのですが、そっちに恒久的に移転するわけではないので、基本的には jmuk.org 経由でアクセスしていただきたく思っております。 > >しかし mod_rewrite は黒魔術ですね。 >

かえってきた

Posted by 向井 淳 on Wednesday, 30 August, 2006
>ちょっと >L.A.con IV > というところに行ってきました。楽しかった。 >

ケン・マクラウド『ニュートンズ・ウェイク』

Posted by 向井 淳 on Monday, 21 August, 2006
>『カズム・シティ』はどうにも退屈だったので、口直しに、とばかりにこちらも併読するつもりが、あっさりこちらを先に読み終えてしまったよ。やあ、面白い面白い。 > >面白いのだけど、どの辺が先鋭的で、どの辺がニューなのかはよくわからない。 > >というかむしろこれはRPGだと思いませんか諸君。いやなんかもう「すげえRPGみたいな設定だなー」と思いながら読みましたですよ。 > >どういう設定かというと、こういう感じ。 > >機械知性が発達してついに人類を追いこし(=特異点に到達し)、人類に叛旗をひるがえして現人類との戦争になる(強制昇天(ラプチャー) と言われる)。しかし、「後人類」と呼ばれるAIたちはいずこともなく去っていってしまう。残されたわずかな人類は、後人類が残した超常機械たち(原理はよくわからないが使うことはできる、機械単体では特異点には到達していない、というか到達してたものは「後人類」となって消滅している)とつきあいながら文明を復興させつつ、互いに対立したり協力したりする。……とまあ、こういうという設定がまずRPGっぽい。古代文明の遺跡ですかと。 > >そんで、文明復興の担い手とも言うべき4つの勢力がまた、いかにもだ。 > >第一に啓蒙騎士団(KE)。 > >源流は日本人、中国人、インド人だとされる。後人類の残した遺産をなんとか解析したり理解したり運用したりしながら、特異点には至らないように至らないようにする一派。 > >仏教をモチーフにしたようなよくわからない無常観みたいなものを漂わせているが、外見はジーパンにシャツというナード感あふれる服装。ただ、なにせヨガとかで戦闘能力は高かったりするらしい。 > >宇宙は永劫に繰り返すことを数学的に証明したと主張しており(これがある種の無常観に繋がる)、人格のアップロードとかダウンロード、バックアップなどは行わない。「次のサイクル」に託すとされる。 > >第二にアメリカ・オフライン(AO)。 > >名前どおりアメリカに起源を持つ集団で、自分からは技術を発見したり理解したりしようとせず、様々な星をテラフォーミングし、植民しつづける農夫たち。あんまし出番はない。しかし、いくらなんでもあんまりというかダイレクトすぎるネーミングにびっくりだ。 > >第三にDK。民主共産主義連合の略称であろうとされる。 > >朝鮮とカンボジアに起源を持つ共産主義者。後人類の遺産については熱心に解析するわけではないが、技術を購入して利用することは厭わないし、時には主体(チュチェ)的に理解し、改造を施したりする。 > >第四がカーライル家。 > >グラスゴーに拠点を持つマフィアの集団……ではなくて、たぶん自由民たちの緩やかな連合体といったイメージだろう。とりしきっているのがカーライルという一族なので、この名がある。 > >後人類たちが残したと思われるワームホールゲートを過去に発見し、その権益を一手に独占している交易の一家。新しく発見されたゲートの探索や、行き先で発見した後人類技術の回収と利用・販売などを行う(実戦考古学といわれる)。 > >こういった面白げな勢力たちに加え、自身も昇天したいと願うという鳴神追いみたいな面白い設定もあって、いかにもRPG的である。特に物語の「Bパート」の冒頭なんて、なんかのRPGのノベライズで読んだことがあるんじゃないか、的な既視感のあるシーンであります。 > >でまぁ、それがまずいかというと、面白いわけですよ。なんか高尚なものとかを期待しちゃうと肩すかしですが、スペースオペラの設定に一捻り加えたようなこういう背景設定は、とってもエンターテイメントしていて面白い。現実の歴史に妙な変更を加えたくすぐりや小ネタもあり、読んでいて楽しい作品となっている。 > >わりとオススメです。ふつうに面白いよ。 > > >

葉桜

Posted by 向井 淳 on Monday, 21 August, 2006
>hazakura のページはずいぶんほったらかしにしていたのだが、いつのまにかわけのわからないチケットが大量生成されていて面倒だったので、いったん閉じることにしました。けっきょくぜんぜん進めてないしさー。 > >いまんとこでも、単なるメールビューワとしては利用できないことはないので(あんまり使いやすくはないけど)、ときどきメールを検索したいときには便利で使ってないことはないんですが、ほかのあらゆる用途に使えない。いや、まあ、ふだんのツールは wl なので、 namazu との協調とかやれば不要になるのではという説もありますが。しかしうっかり search コマンドを発行してガリガリというディスクへのアクセス音を聞くたびに、 courier-imap がこういう全文検索のインデックスを利用すると楽なんじゃないかなぁと妄想だけする。で、それなんて ximapd? > >まぁそれはともかく、 QDBM と HyperEstraier の Haskell binding もさいきんぜんぜん見てないんで、そろそろ最新版にキャッチアップした方がいいかなぁと思う。思うだけ。 >

n-gramがだめなら mecab を使えばいいじゃない

Posted by 向井 淳 on Monday, 21 August, 2006
> >http://sheepman.sakura.ne.jp/diary/?date=20060817#p01 > を見て「へー」と思ったが、「日本語は英語みたいに単語で区切ることができないので……」と書いてあったので、んじゃあ mecab で、ということでやってみた。 > >対象は自分の日記。日記で、たぶん扱いやすいデータは HTML 様のデータになっているのでこれを使う。すると、英数字のみの未知語は HTML タグなどである可能性があるので、そういうのは省いた。あと句読点などの記号類も省いた。もちろん、行末端も省いた。そういった諸々の結果が次のとおり。 > > > >緑のラインは、位置合わせのために 30000/x としている。ようするに傾き-1 のラインで、良く一致しているという感じのような気がする。ただまぁ、テストのために mecab の結果を眺めていたら、ひらがなが連続するような場所ではまとめて1つの単語にせずにたくさんの助詞としているケースがあったので、そういった性能も関係しているのかもしれない。 > >ちなみに抽出コードはこんな感じ。 > >$KCODE = 'e'
require 'pathname'

words = {}
Pathname.new("/path/to/my/blog/files/").find do |f|
if /\.html$/ =~ f then
result = `mecab #{f.to_s}`
result.gsub!(/^(。|、|』|」)?[\x21-\x7e]+\s+未知語.*$/, "")
result.gsub!(/^.*記号.*$/, "")
result.gsub!(/^EOS$/, "")
result.split(/\n+/).each do |l|
word = l.split[0]
if word then
words[word] ||= 0
words[word] += 1
end
end
$stderr.puts f
end
end

words.to_a.sort{|a,b| b[1] <=> a[1]}[0..500].each_with_index{|v, i| puts "#{i+1} #{v[1]}"} > >んでこの出力結果を gnuplot で、 set logscale xy してプロットしました。 > >追記: あんまり誰もツッコミを入れてくれない気がするので自分で書くけど、こういうのって mecab の採用しているアルゴリズムの影響も受けるよねぇ。上にもちょろっと書いたけど、ある文字列からどう単語を抽出するか、という背後には何らかのモデルがあるはずで、そのモデルの想定を測っているだけ、ということもあるだろうと。その辺どうなんですか、という気は、もちろんします。あんま詳しくないんでよくわからないんですが。 >


XML と YAML

Posted by 向井 淳 on Sunday, 20 August, 2006
>YAML って構造化はされているけど、意味論は付加できないからナンか嫌なんじゃないかなぁと言ってみるテスト。 XML の代替にはなりにくい気がする。 > >XML の良いところとして、 DOM とか namespace とかが整備されていて、基本的な仕様がかっちり定まっていながら拡張もできるってところにあるのかも。繰り返すけど、 YAML には構造しかないでしょ。どの構造をどう解釈するか、ということは基本的にプログラムに委ねられていて、どう書いたら良いかはプログラムのドキュメントを読むか、最悪、プログラムそれ自体を読まないといけなかったりするのではないか。 > >たぶん、まつもとさんとしては、やけにキッチリしていて人間には書きづらい XML よりも、なんだかふわふわしていていかようにも書いたり変形したりできそうな YAML の方が好ましく見えるのだろうけれども、ぜんぶ機械が処理するにはきっちり仕様とか諸々が固まっている方がいいんじゃないかなあ。 > >というところから静的型言語と動的型言語の関係についてちょっと思いを馳せてみたりしたが、関係なさすぎるので略。 > >なんかね、いや五月雨使ってるんで YAML は書いてるんですが、なんというか、妙に心理的な負荷が大きいんですよね。正当性を検証してくれないからかもしれないけど……。そういえば YAML の検証という話があったような気がしたけど、発展しているのかな。 > >あとまぁここで書いても仕方ないんですが、技術的な利点欠点について議論するのであれば、野良 XML みたいな(ようは「みんな使ってないじゃん」という)話を持ち出して反論するのはフェアじゃないと思った。せめて、使いやすさ使いにくさ、利用される局面の多寡で議論するべきなのでは。 >

粟岳高弘『鈴木式電磁気的国土拡張機』

Posted by 向井 淳 on Sunday, 20 August, 2006
>おぼえているだろうか、四年前、ごくごく狭い範囲で話題になったまんがを。『プロキシマ1.3』というタイトルの、エロまんがだが、なんとも不思議な絵柄、日常描写と異星人や異能の力を巡る争いの絶妙な混淆に、ごく一部のSFファンが熱狂し、それ以外に無視されたまんがだった。作者の名は粟岳高弘という。その新刊が出た。今度は全年齢対象で18禁ではありません。 > >いや、まあ、しかし、よく出たよな。売れるのだろうか、これ。 > >例によって、なんとなくわかるようでいて重要なポイントは外して説明される世界観や妙な形状の異星人たちと、田舎の日常描写のうまい混淆。あと美少女。タッチは今どきの流行りとは違うかもしれないが、どこか魅力的な絵柄、で描かれる少女たちが、特に意味もなくセーラー服だったりスクール水着だったりふんどしだったり裸だったり。まぁその辺も含めて、『プロキシマ1.3』と本質的には何ら変わるところはない。だがそれがいい。 > >前のが好きだった人、上の説明を読んで面白そうと思える人にはオススメ。読んで気に行った人は『プロキシマ1.3』も読むと良いと思うよ。 > >ところで、異星人の台詞を表現するのに、フキダシの中にドットパターンを嵌め込むという表現はちょっと感心。アリガチな記号とかではないので、言語そのものが本質的に違うように見える。まんがでしかできない表現だよなあ。 > >ぐわ、『プロキシマ1.3』の方は amazon にはないのか。 >

フィードリーダ + 1470.net

Posted by 向井 淳 on Friday, 18 August, 2006
>そういえば、 1470.net で、特定のユーザのメモだけ読むというスタイルを取ってるのってオレだけなんだろうか。オレの場合は普段 livedoor reader を使っているのだが、読者が自分だけしかいないフィードばっかりでちょっと不思議に思う(あそこは読者数が見えるようになっているのでわかる)。この方式、ノイズが少なくていいと思うんだけどなぁ。 1470.net 全体だと、最近はヘンなヤツが増えてきて平均の価値が下落気味という印象。 > >この方式の場合は新しいブックマーカーには巡り会えないのが大きな欠点だけど、ときどき当該エントリを見に行って、同じエントリをブックマークしているユーザを見たりすれば、興味の一致しそうな新しいブックマーカーの発見も可能っちゃ可能だし。 >