>SF的には『度胸星』で有名な山田芳裕の最新刊。舞台は戦国時代!……なのだが、非常に独特の切り口で楽しませてくれる怪作だった。
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>主人公は古田左介。織田信長の直臣として武功はとくにないけど茶の湯であるとか骨董品類に目がないという男が、あれこれいろいろやる話。しかし戦国時代ということもあって、様々な人間が、様々な思惑のもとに蠢いていたりもする。戦闘やら武将の苛烈さと、茶の湯に代表されるおたくっぽさが絶妙のバランスで面白い。それは主人公の古田左介の「武功を立てて大名に」という野心と、茶器を愛してやまない業の深さのバランスに対応しているのかも。
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>山田芳裕は、極端にデフォルメされているが異様に迫力というかパワーのある絵がたいへん特徴的なのだが、このまんがでもそれが遺憾なく発揮されていて実にすばらしい。にもかかわらず、どことなく間の抜けた味わいがきちっと用意されていたりして、緩急もついていて。とにかく、めちゃくちゃ、面白いです。
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>個人的にツボだったのは、古田左介の操るオノマトペの数々。なんせこの男、安土城を見上げて、
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>この「ズドギュッ」とした異様な迫力はなんだ……
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>だし、平蜘蛛を目にしては、
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>なんと艶めかしい黒鉄の地肌……なんと「のぺえっ」とした異形の……いや「どぺぇっ」か……!!?
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>いち読者としては正直どちらでもいいがどちらにしても実にすばらしい。この辺は山田のセンスだなあ。
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>ところで僕は歴史には(にも)疎いので、古田左介と言われても何のことやらという感じであり、おおかた架空の人物かそうでないにしても非常にマイナーな人物なのかと思っていたが、そうではなくて検索したら出てくるわ出てくるわ。織部焼の古田織部だったのですね。
>このページ
>には、かなり詳しく生涯が記述されていて、1巻がどの辺からどの辺までのエピソードで、その後どういう話になっていくか、ということがおおかた想像つくようになっている。これを読んだら尚更、山田芳裕がどういう風にまんがにするかってのに俄然興味が湧いてきた。
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