仮面ライダー THE FIRST

This entry was posted by on Sunday, 27 November, 2005
> >もうやだとか言っておいて >、けっきょく渋谷のレイトショーで見てきた。 > >想像以上の超映画でぐったりした。なにか物凄いものを目のあたりにした気分だ。 > >おおむね感想は >風野さんの書いたこと >に100%くらい同意するのだが、一言だけ補足をすると、この「私たちって赤い糸でつながってるのかも」という女の発言、脚本家はイイ場面だと確信しているのですね。風野さんのこの描写からはそこまではとても読みとれませんというか、次のカット(男の側が泣きながら女に泣きつく)になるまで私はサイコホラーだと確信してたですよ。というか今でも理解不能なんですが。 > >ところで、これを見ていて井上敏樹という脚本家の本質がそろそろわかってきた気がする。いやそれは実は響鬼の路線転換と映画版を見たときにわかったのだけど、この映画を見て確信を深めた。この人、場面は描けるけど、物語は描けない人なのだ。 > >個々の場面は、その場では(多少の不自然さはあるが)いちおう成立しているのだけど、どうしてその場面になったのか、なぜそうなるのか、ということがまったく描かれていないのだ。個別の場面場面は描かれているが、そこに至る過程が描かれないというのはつまり、場面をつなぐ展開がないということであり、物語としては成立していない。 >ウィキペディアの井上敏樹の項 >によれば >
> >「シナリオは映像のための設計図に過ぎない」が持論で、脚本ではそのシーンの大意を示すにとどめ、セリフの解釈(そこに込められた登場人物の感情の機微など)などの詳細は演出家や俳優・声優に委ねるという執筆スタイルをとる。 > > >というのが本質的なんだろう。確かにテレビの30分番組では、あまり細かい指示をしたって仕方ない場面もあるし、シリーズ構成とか様々な問題の中で脚本は変えていくことになる。その中で自分のできることをきっちりやる、という意味でこの持論は正しいと思っている。けれども、このスタイルは、普通の意味での映画にはまったく向いてないんじゃないだろうか。 > >それから『水からの伝言』ネタにも頭を抱えた。どいつもこいつも大真面目に信じていて、本郷が洗脳を脱するのが水の結晶というのも頭が痛いのだが、「綺麗なものを見ると水は性質を変える。人間が綺麗なものを見ると〜」という発言は、かなり危ないところがあるんじゃないだろうか。 > >この映画の仮面ライダーこと本郷猛は、「美しいものを守るため」に戦うのである。いちおう作中では「あなたにとって美しいものとはなんですか」と問われ「命です」と答えているのだが、ほとんどこのシーンが言い訳になっているというレベルで、この男は基本的に自分の愡れた女のために戦っているとしか思えない。『水からの伝言』で、著者たちが「水はありがとうというと美しい結晶になります」というトンデモない発言をしているのに対して「美しいイコール善なのか」というツッコミがよくなされているのだけど、このツッコミは著者や信者たちにはツッコミであると理解されてすらいないのだろうか。この映画についていうと、基本的に美しいイコール善なのである。これは恐いことですよ。本郷にはショッカーと戦うという発想はこれっぽっちもない。ショッカーの世界征服なんてどうでもよく、彼はただひたすら「美しいもの」のために戦う。勘弁してほしい。 > >白倉プロデューサーや井上氏はかねてより「正義の味方なるものに対する疑念」がヒーローものを描く動機になっている(白倉伸一郎『ヒーローと正義』にその辺のことが延々と書いてある)。けれどもこの映画は単に超人的な力をもった改造人間が好き勝手やってるだけの映画であり、その「疑念」を描くにいたっていない。そもそもヒーローの側が「正義」を体現していないし実践していないので、疑念を呈しようがないのである。一方でヘビ怪人が象徴される「ショッカーにもいいやつはいる」というエピソードを体現するんじゃないかと思うのだが、こちらもこれは物語の処理が下手すぎて、まったく共感が湧かずに、この二人がただの馬鹿かショッカーの被害者でしかなく、つまり「悪」の側でも異議申し立てをするほどではない。 > >というわけで、一言でいって「まったくわけがわからない」映画だった。顕微鏡のツマミは捻じ切る前に焦点がぼやけるからそんなことにはならないはずだがよくわからない。一文字隼人が恋人そっくりな理由もいまいちよくわからない。リジェクションがおさまった原因もわからない。要所要所で水の結晶のカットが入るのもわけがわからない。わからないことだらけである。 > >これだけではなんなのでよかった探しをしてみようか。 > > >主人公のアテレコ。特に交通事故のシーンの「ヤー!」という掛け声はやけにカッコいい > > > >殺陣は基本的にかなりカッコいい。でもバイクでバトルするシーンはさすがに失笑した > > > >出淵裕によるリファインされたスーツデザインは無茶苦茶カッコいい > > > >変身シーンはまったくご都合主義だが、けっこう好きだ > > > >マスク着脱のシーンも好きだなぁ。特にクモ怪人 > > > >ライダーキックもかなりキマってて良い > > > > >うーん、これくらいかなぁ。基本的に特撮やアクションはヨイということです。 >

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