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2007/09/02 ワールドコン四日目

日曜日。月曜に参加しないわたしにとっては最終日だった。

10時からの企画はどこに居を定めるということもなくあちこちをつまみ食いな感じでぶらぶらとしていて、11時からカジシンの朗読会を聴く。クロノス・ジョウンターものの新作で、きっとこうだろうなあ、そうやって泣かせるんだろうなあ、と物語当初からわかっているにもかかわらず、ラストではちょっと泣いた。母と子の物語。

12時からは「ディスクワールドことはじめ」。日本では散発的にしか紹介されていないディスクワールドの紹介と、なぜこれほど人気がないかをみんなで嘆く部屋。いちおうバイリンガル企画で、パネリストはみな日本人だし(石堂藍、大森望、おのうちみん)日本語でしゃべるのだが、海外の人には通訳をつけて話していることの要約をするというもの。

ウラが星雲賞授賞式ということもあって客席はわりと空いているが、そうはいってもけっこう人はいたし、何より星雲賞なんか関係ねえという海外のファンがわりと来てくれて、通訳システムはけっこう機能した。

このシステムはわりと上手く行ったのではないかと自画自賛したいところだが、ただし大成功とまでは行かなかった。問題点のひとつは、語られる日本語をどう英語にしたらいいか悩んで固まってしまうことがあるからで、通訳は1グループにつき2人くらいいた方がいいのだろうと思った。一方が固まっているうちに他方から断片的なフォローが可能になるからだ。

また、プレゼンテーションがあったのだけどこれは英語版も欲しかったし、ディスクワールドみたいな特定の作品のときは、ある程度の固有名詞の対訳表があるといいのだろうとも思いましたが後の祭。

それでもまったく失敗というわけではなくて、良い企画となったと思う。企画の内容じたいも面白くて、残念ながらわたしもディスクワールドは未読なんだけど読みたくなったよ。

ちなみに企画準備が整ってひとまず企画がスタートした段階でこっそり抜け出して、チャールズ・ストロスのサインをもらいに行ってきた。

その後、企画の出演者の皆さんを含めて会場6Fで昼食を取り、しばらくゆっくりしていたが、14時からの企画の時間にあわせてあちこちを回る。けれどもやっぱり定住せずにすぐ、次の企画の近くで知り合いと立ち話をしていたのだが、すると列が出来ていた。

15時からは「テッド・チャン インタビュー」があったのだが、とにかく部屋が狭い。30人も入ればいっぱいだろうか、という部屋なのでこれは混むだろうと思っていたのだが、企画開始の遥か前に長蛇の列ができ、すでに30人どころではない人間がいる。

部屋が狭いことは前日(ジュブナイルSFの企画)の段階でわかっていたことなのでスタッフと交渉していたのだけれど、とにかく空きがないってことで拒否されていた。303という部屋が空いているのだが、直前の企画はゲスト・オブ・オナーのマイクル・ウィランの絵画教室という企画で、これは延長することが前提みたいになっていたらしい。でももしそれがすぐ終わるなら使ってもいいですよ、という状況にあった。

でもまあ、あの長蛇の列を見て青くなったワールドコンスタッフ側がウィランと交渉して、なんとか部屋を明けてもらい、303という大きい部屋に移ることができたのだった。あれはワールドコンスタッフ判断の結果なので感謝を。結果的には、あの部屋ですら立ち見がいておそらく300人ちかく聞いていたのではないかな。

内容については、わりと以前にもどこかで読んだりした内容ではあるものの、チャンが訥々とああいうことをしゃべってくれたのは良かったし楽しかった。海外では大して人気のある作家ではないようで、本人もあれだけのファンに囲まれて嬉しそうだったのも良かったか。ちなみに最後に「シンギュラリティについてどう思うか」という質問をしたのは、SFマガジンで未訳の海外作品を多く紹介している「原書でまったく何でも読んでるエイリアン」こと加藤逸人。ナイス質問のおかげでオチがつきました。

夜はボンクラな集団と若者な集団に混ざり、20名を越す大所帯で桜木町駅近辺でしこたま飲んだ。けれどもまったく宿酔にならなかったのはよかったけれども、ちょっとどうかという内容の話をしていたのは今では少し反省している。